INTERVIEW

データに基づいた未来予測により、直接的に意思決定を支援する

2023.12.28

シニアマネージャー
M さん コンサルティング&アナリティクス事業本部

1995年に教育会社入社。リモートライブ語学レッスンを立ち上げ、インフラ基盤をクラウド事業化。 さらに動画配信事業を立ち上げる。​ 2008年に分析系ベンチャー入社。ベイジアンネットワーク技術の実用化・商用化に尽力。​ 2010年、株式会社dmiの立ち上げに参画。​                   保有資格 :第1種情報処理技術者、ネットワークスペシャリスト、データベーススペシャリストなど。
Q.これまでのご経歴を教えてください。

私のキャリアのスタートは教育サービス会社でした。会社を代表する大型システム立ち上げプロジェクトに参画することとなり、サーバ開発やネットワーク構築を学びながら、提案まで一気通貫で携わっていました。当時まだ世に無いサービスでしたので、新しいビジネスが生まれる期待感ややりがいもあり、エンジニアの勉強もしながら営業も一生懸命取り組んでいましたね。ある程度のネットワークができたことで、広告事業にも携わるようになります。その広告の分析や効果検証を行っていましたが、誤差が大きく出るなどうまくいっていませんでした。あらゆる手法を模索していた中、ヒトやモノの動向を精度高く把握できる、新しい分析分野があることを知りました。データ分析を活用したビジネスに興味が高まると同時に、自分の新たな可能性を感じ、データサイエンティストのキャリアを歩むことになります。

 

データに基づいた未来予測が意思決定を支援すると確信

未来予測モデルを用いたビジネスを幅広く展開し、大手メーカーや広告代理店のマーケティング支援に携わりました。その中でも需要が高いと感じたOneToOneマーケティング事業を中心とした会社の立ち上げに参画します。多くのクライアント企業は、過去に何が起きたかを理解できるデータ分析を、表面的には求めます。しかし、その奥にある真の要求は、未来どうしたら良いのかを知りたいということです。ところが、過去を理解しやすくデータ分析すればするほど未来予測の精度は悪くなります。そこで、データに基づいた未来予測を起点とし、お客様の意思決定を支援するまでがセットになることで、変化を仕掛けることができると肌で感じました。

Q.現在の担当業務は?

食品通販会社の顧客ターゲティングモデルの開発、サービス事業会社における未来売上予測、拡張セグメント開発、データ整備など幅広いプロジェクトでリードマネージャーをしています。

大きなインパクトを出せたプロジェクトの一つとして、大手小売企業のお客様に対して、長期にわたってOneToOneマーケティング施策に向けた分析と、システムの実装を行っています。BTDのミッションは、顧客の購買単価を上げる取り組みを支援すること。課題としてあったのは、勘と経験に頼った施策中心の販売促進でした。そこに顧客の嗜好や行動特性等のデータ分析を行い、適切な顧客ターゲットと効果のあるクーポン運用を提案しました。ただ単に似た商品を提示するだけですと、売上にはそう影響しません。来客回数を増やすために、類似行動をする顧客データを通じて、追加購入に繋がりそうな組み合わせの検討といった企画立案も行いました。主観的な施策に頼らない、データに基づいた客観的なシナリオを作り上げ、実際に来店頻度向上に貢献できたので、会社として大きな実績になっていると感じています。

 

新しい生活様式における消費者行動を掴む

BTDが提供したシナリオによって施策の効果が出ていましたが、コロナにより世の中の消費行動や価値観が大きく変わりました。今まで蓄積してきたデータによるアクションが通用しなくなったんです。そこで、全く新規の直近データで再構築をし、メンバーともよく議論して取り組みました。クーポン内容もクライアントとディスカッションを重ね、定性的な仮説立てと実証を繰り返し、設計しました。アフターコロナへのチューニングもでき、当社のミッションにもある「企業に意味のある変化をもたらす」ことへの手ごたえを感じました。

Q.仕事をするうえで心がけていることは何でしょうか。

お客様の要望に応えながら、課題解決における長期的な視点を持ち続けることです。クライアントの事情や担当者の立場・役割を尊重したうえで、私自身がそれに対する成果を出すことにはこだわっていますね。

真摯に対応すれば自然と信頼関係に結びつくと、経験から感じています。データ活用にあたり重要なのは、仮説検証を繰り返し、持続的な改善をすること。継続的な取り組みがクライアントにとって価値のある結果をもたらすと思っています。関係性構築のために、相手に寄り添うことは常に意識しています。

Q.今後の目標を教えてください。

「持続可能なデータ活用」の世界を実現することを真剣に取り組みたいと思っています。

データ分析における仮説と効果検証の信頼性は、収集したデータ自体が母集団の中で偏りがないことが重要です。しかしながらデータの偏りをなくす過程はコストも時間もかかるため、実際にはその精度を求めず分析している状況がよく見られます。そのようなデータ分析では、単発的に消耗されるもので、お客様にとって有意義とは言えません。机上の空論ではなく、実用的で、改善やアクションに繋がるような価値提供できるデータサイエンティストでありたいと思います。

そして更に、私自身だけでなく会社としてメンバーみんながデータの偏りに対処したサービスを提供できるようにしたいと考えて、前職の経験を活かし、社内の業務改善として独自の分析基盤構築と社内ツール整備に取り組んでいます。

Q.最後に、求職者の方へ向けてメッセージをお願いします。

BTDが支援する業界・業種は大手の企業様も含め多種多様です。私たちが提供するソリューションは、データ分析だけではなく、「意味のある変化を起こす」ことを重視してしています。大規模で多様なデータに触れることが出来ると同時に、単に分析するだけではなく、分析結果を活かしたビジネス解決に至るまで取り組めることは、BTDならではと思っています。

何が間違っている・正しい、予測精度が悪い・良い、ではなく、 どうやればビジネス解決できるかを一緒に議論できる人や構想を持っている人と一緒に働きたいと思っています。

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